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2010年10月 7日 (木)

カメラ雑誌がスルーするNEXの欠点

ソニーのEシステムについては特に問題はないと思う。一番の問題であったαシステムのレンズを純正アダプターで装着してもAFが働かない点も、そのうちファームアップで改正されるようだし(まぁ合焦速度が遅いだろうけど、それはしょーがない、それよりもα33系の商売の為にAF機能をわざと省いたように思えて、せこいなぁ、と思ってしまうのだが)、発展性はあると思えるし。

ただ、現在発売されている機種、NEX3D、5D、レンズには思い切り欠点があるのだが、なぜか、そこはカメラ雑誌スルーして、「ああ素晴らしい」の一語。新製品礼賛は今に始まったことではないけれど、今回のNEXは、露骨に駄目なポイントが多々あるのに全くスルーというか、欠点の部分を否定していたり、ごまかすテストをのせていたり、かなり酷い。メーカーも、メディアも、ユーザーなんてどーでもいいのだろうなぁ。

ちなみに、いわゆる「画質」は全く問題ないというか同価格帯のデジ一よりは一段上というか、その辺が面白いというかアホというか。結局、カメラという道具に仕立て上げる場面でアホな企画が駄目な方向に引っ張っていってしまったのだろう。さすがソニー、巨大組織。

ちなみに機体はNEX3Dであり、速度とかに関わる点では上級機の5Dではここに記す結果よりましになっている可能性はあります。

ではでは、まずは起動から・・・電源ONしてからシャッターが切れる様になるまでに約1秒。ミラー無し一眼のパナのGH1と比べると、実はGH1よりは起動が速いのだけど、でも1秒は昨今のデジ一と比べなくても十分遅い。スナップカメラを標榜するならば、ここは改善して欲しい所である。

そして、今度はGH1と逆転。電源ONして放置、スリープ状態からの復帰ではNEXの惨敗。GH1だとシャッター押すと、即動作に入ってくれるが、NEXだと1秒位かかってしまう。

つまり、NEXをスナップに使おうと思うと、常になんか操作してスリープさせない事が必要になるという、勿論そーすると電力を無駄に消耗して肝心な時に、電池切れ・・・なんて事もあり得そうで。

更にスナップでいうと、連写速度よりも、単写でのテンポの良さが重要なのだが、これがとんでもない。一枚撮影して、次のシャッターが切れるようになるまで1秒以上かかるのだ。こんな仕様、コンデジだって今時ありゃしない。

フォーカス固定、露出固定(シャッターは最速の1/4000秒)、ホワイトバランス固定、画像のjpgのデータ量は約3MB、で条件を揃えて、GH1と比較、15秒に撮影できた枚数は・・・

NEX3D 8枚/15秒

GH1   24枚/15秒

念のため、レンズ交換のできないNEXの始祖みたいな存在のDSC-R1でも同様の実験をしてみると

DSC-R1 18枚/15秒

NEX問題外。これではスナップには使えないし、ノリが大事なポートレート撮影でも致命的、なはずなんだけど、雑誌、ムックによっては「スナップに最適」「ポートレートにも使える」とか、プロのカメラマンが書いているのが、トホホ過ぎる。

次、インフォメーション表示

一番シンプルなタイプ、情報少なすぎ 最低でもあと、感度、手ブレ補正の有無(この写真で画面にある「手」は「暗すぎて手ブレしますよというお知らせ)、残撮影枚数、バッテリー残量は必須であろうに。

Photo_2

次、詳細表示・・・多すぎ、左下画面がもうわけわかめ。ワイド液晶で右側は16:9でない時(スチルカメラとして使用する時)はライブビューの枠外になっているのだからここを活用すれば良いと思うのだが?

とにかくタッチパネル式のコンデジもびっくり!

Photo_4 

そして、謎の画面・・・企画の自己満足・・・としか思えない、使えない画面

Photo_7   

どーでもいいけど「撮影アドバイス」うざい。

あ、最初の最初にもどりますが、新しいメディアを入れると・・・

Photo_8

いちいち聞くなよ、「フォーマットしますよ」とかならともかく、管理ファイル作るしか選択肢ないんだから・・・他社のカメラでも何か管理ファイルが勝手に発生する機種もあるけど、勝手にさっとやってくれるので全く意識する必要がない。

が、NEX君は、まず「実行」を押さないといけないし、何故か7秒も待たされてしまう。更に親切というかバカという管理ファイル作成が終わると

Photo_9

「確認」を押さないとずーーーっとこのまま。勝手に終わってさっさと撮影モードに入れよ!

続いてレンズ・・・の着脱

これは今回のNEXの超小型というコンセプトのせいであろうが・・・レンズロック解除ボタンが、鏡筒に近すぎで、押しにくいったらありゃしない。

Photo_10

レンズを装着するときのマーキングも、これまた非常識な、銀色の下地に白色・・・見にくいっす・・・デザイナーは色彩検定受験してないのだろうか?

Photo_11

Photo_12

そして、そのレンズ、16ミリF2.8も、18-55ズームも、歪曲がひでーでやんの。この点についてもメディアはスルーというか、いつもがっつり実写テストしているdcwatchでさえ、18ミリのワイド端では、通常と違う画像(フラットなレンガ状壁面でなく、レンガ壁面なんだけど右側が手前にでっぱってる変な位置で撮影)で、よほどメーカーから圧力があったのかと思われる・・・

ということで、まずはズームの18ミリ側、陣笠(中央が樽で外側が糸巻き状になる一番うざい歪曲収差)収差が盛大にでていらっしゃる。画面の一番上をみると中央と左右の端ではレンガ一つ分ぐらいの歪み。

Nex

比較の為に、これまたニコンの18-55ミリという同スペック、両者ともレンズキットということでコスト的にも同等と思われるレンズの18ミリ側

こいつも歪曲はあるけど、素直なタル型だし、中央と左右をみるとレンガ半分位、つまりソニーレンズの半分の歪曲収差ですんでいる。

バックフォーカスが短く出来るレンズの方が歪曲収差補正には有利だというのは都市伝説だったのだろうか?

Photo_13

ではもしかしてテレ側を重視した結果なのかなと思ったけど・・・はい55ミリ側、量は少ないけどしっかり糸巻き型の歪曲がでてます。

Photo_14

またまたニコンのレンズで55ミリ側、こちらはほぼ0。バックフォーカスの制約なく設計できるはずなのに、なんでこんな結果になるのだろう???

Photo_15

16ミリF2.8は単焦点だから流石に大丈夫だろう、ワイドさも明るさも欲張ってないし・・・と思いきや・・・ニコンずーむれんずの18ミリ側位の歪曲収差(しかもなぜか糸巻き型)がでとる・・・ちなみに、このレンズのレビューで、「デジタル処理で歪曲を補正している・・・かもしれない」とか寝ぼけたこと書いたライターがいたりもする。そんなのは、レンズとカメラの電気的接続を切って(レンズをスポッとはめて、まわさない状態)比較すれば、補正してないことなど一発でわかるのに。でなくても、デジタル補正して、これだけ歪曲が残ってるとしたら、その時点で変だと思わないのだろうか???

このレンズには12ミリになるワイドコンバーターが用意されている(発売が遅れるらしいが)が、その為にわざと糸巻き歪曲を付加したのでは?と推測している。フロントワイコンは往々にしてタル型歪曲が付きやすいので、それを相殺するために。0.75倍というかなりきついワイコンで、かつ希望小売価格13650円という安価なものだから、マスターレンズにも負荷をかけてしまった結果なのだろうなぁ・・・と。

あと・・・このレンズ、でけー!光学系は外観みるかぎりオリンパスの17ミリやパナの20ミリと大差ないので、もっと薄くできたはず!世界最小一眼というコンセプトならば、とにかく薄く作れる焦点距離、明るさのレンズにすべきだったかと。本体は超小型だけどレンズのおかげで、スーツのポケットに収まらなくなってしまっている。本体はNEXよりちょいでかいオリンパスデジペンやパナのGF1はなんとかパンケーキレンズ付きでもポケットに収まり、実使用時には逆転されてしまっている。

Photo_16

また本体に戻って、操作系へ。まずISO感度設定という重要なものが(一眼なら大体独立したボタンがある、キヤノンのコンデジのGシリーズだとISOダイヤルが独立していたりもする位大事なもの)、えらい深い階層におっこってる。メニューボタン、明るさ、ISO、ここまでくると一瞬間があいて、ライブビューになり、液晶の右部分にISOの電子ダイヤルが登場する、これをまわして、実行を押して、変更終了、何考えてるんだか。

ここまでひどくなくても他の設定も大体メニュー画面に飛んで、階層メニューを選択し、設定していくという・・・この辺は永いデジタルカメラ開発史の中で試行錯誤されて、大体はショートカットメニューで主要な設定は一発で呼び出せるようになっているのだが・・・カメラを知らない人がデザインしたとしか思えねっす。

ファームアップでこっそり改善されてしまったけど、純正レンズ以外のものをとりつけたときにMFのマグニファイヤー機能を使うと、なぜか中央でなく左上の端に飛ぶという異常な設定ももっていた。しかもいきなり7倍(面積だと49倍)になるので、画面を中央に移動させるのもすごい手間がかかるという、明らかに人為的な設定間違いがあったが、それについては特にふれずファームアップの内容の「その他」に含まれていたらしいのが、ああ恐ろしい。

最後に再生画像・・・のマルチ表示・・・6分割か12分割しか選択枝がない・・・しかも例によってメニュー画面にとんでもぐって・・・の面倒くさい。

このカメラは特に連写が得意なのだから、大量の画像の中からサクサク選んで表示できないといけないはずなのに、最大で12分割では、100枚前の画像とかひっぱりだすのに偉い手間がかかってしまう。

コンデジではズームレバーでマルチの分割数も可変できるのが大概で、ズームレバーのないデジ一では、拡大縮小ボタンがその替わりをしているのだが・・・やっぱりカメラを使ったことがない人が企画した・・・のでしょうね、そこに落ち着く以外ない。 

612_2

以上、ここ2ヶ月位使ってみての評価になりますが、お陰様で最近は使用頻度がめっきり減っております。

ただ、とにかく目につく欠点は、今回の機種に起因したものであり、Eシステムそのものに関わるものではないので、今後、もっと真っ当な機体、適切なレンズ、が出てくることを期待したいのだけど・・・さてどうなることやら?

追記

再生での問題をひとつ忘れてました。拡大表示の時に、マップが左下にでてくるのだけど・・・こいつのおかげで左下の拡大画面は・・・・見れない、アホアホ!

あと拡大ボタンでいきなり25倍位になるってのも不親切、普通は5倍位からだろう・・・

Photo

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コメント

いきなり25倍拡大の方が5倍より便利。
ピント確認なんて特にそう。

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